連載少年犯罪検証012京都「女子高生の事件の概要」壱
連載少年犯罪検証京都「女子高生の事件の概要」壱
京都16歳少女手斧父親警官殺害事件
平成19年9月18時午後4時40分ごろ、京都府境田辺市で京都府警察南署
交通課巡査部長(45歳)宅から「夫が首を切って自殺した」という通報があっ
た。
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二階の寝室で下着姿の父親の遺体は、首に2度にわたり深く切りつけられてい
た。後日の供述では、「一度斧を振り下ろしても、まだ息の音が聞こえたのでも
う一度やった」としている。他にも顔付近に4カ所の傷があった。母親・長女・
次女が呆然として手を握りあっており、5時15分次女が犯行を認めたため緊急
逮捕された。長さ30センチ、刃渡り11センチの斧が凶器であった。
報道された証言によれば、16歳の次女は、小学校までは、明るく運動もでき
よく外で遊んでいたという。だが、実際には、高学年のころから気性の激しさが
あらわになっていた。小学校5年生の時にクラスが男児と女児に分かれて口論に
なったとき、真っ先に手を出して蹴りあげられた男児が泣きだし、担任から叱責
されたことがあった。自分より年下の生徒から姓を読み間違えただけでヒステリ
ックに怒鳴っていた。周囲に前後の脈絡なく睨みつけることがあったらしく、相
手から反発されると語気荒く怒鳴り返した。翌年には10相手に手掛かりに取っ
組み合いの喧嘩をしていた、という。また、一種早熟だったのか、同級生のなか
ではじめて「彼氏」ができた。休み時間・放課後に二人きりになっていたりした
という。一説によれば、別々の中学校に進学することになり、卒業の日に恋心を
打ち明けたがふられてしまった、ともいう。家庭に関しては、小学校高学年頃に
「父親に叩かれたり髪をひっぱられたりしたことがある。お母さんは好きだけど、
お父さんは嫌い」と述べていた。
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だが、中学に入ってから性格が変化を見せ始める。一転しておとなしく目立た
なくなった。「陰キャラ」と周囲から見なされていた。いつも何か耐えているよ
うな感じで、配られるプリントには頻繁に少女漫画のイラスト描いていた、とい
う。アニメにはまってコスプレもし、オタクっぽくなっていたらしい。